参議院議員通常選挙（比例代表）西島英利議員を推して闘う

　活動指針の見直しに伴い来年七月の参議院議員通常選挙（比例代表）に関する意見も述べられた。
　「情緒的な発言だが、支持政党は政権与党である自民党とするとの行を削除したことで西島議員がどう感じるか。自民党から送り出しておきながら、大海をボートで漕いでいけというようなもので気の毒でならない。西島議員の意見を聞くとか、心の張りを維持できるような方策を講じるのが人情と思う（愛知）」
　「郡市医師会へのアンケートでは、西島議員についてはすでに来年の参議院通常選挙での推薦を機関決定していることでもあり、医師の代表として支援していくべきという意見だった（熊本）」
　「西島議員の推薦は活動指針が残っていた時に決めたものであり、それを削除したのであれば組織として再確認する手続きが必要だろう。ただし、西島議員の推薦を取り消せと言っているわけではないことを誤解のないよう申し添えておく（京都）」
「来年の参議院通常選挙で西島議員を推薦することは執行委員会で決定した事項であり、すでに四十都道府県が推薦状を出している。決めたことを守らないようでは組織として成り立たない。自民党から出ようが、民主党から立とうが、西島議員に集まる票は医師連盟がどれだけ団結して国政の場に送り込んでいるかの指標である（沖縄）」
　「兵庫県医師連盟で検討した方針は政党をつくるということである。十人の立候補者がいれば可能なわけで、供託金は十人で六千万円あればできる。それなら西島議員一人に絞って全医師がこぞって賛成できるし、自民党からも民主党からもどこからも批判されずにすむ（兵庫）」
　「執行委員会で一度決定したというのはもっともな話だが、状況が大きく変わったのも事実なので、まず西島議員自身の気持ちを唐澤委員長に確認していただくのはどうか（広島）」
　唐澤委員長は「西島議員はいろいろ考えながら全国を回っていることと思う。その話を聞いたうえで評価していただきたい。我々と同じ医師として、確たる政治理念をもち努力を重ねて研鑽を積んできた人物であり、先生方の話に対しては率直に耳を傾けると思うので、よろしくお願いしたい」と述べた。

日本医師会との組織的な分離について

　日本医師連盟と日本医師会の組織的な分離についても、「公益法人制度改革により日本医師連盟と日本医師会は分離しないといけないが、どのような議論で、どう諮って決めるのか順序だてた説明が必要（福島）」
　「日本医師連盟と日本医師会の組織的な分離についての工程表を示してほしい。それがないと、いつどのようにして行うのかがわからないので不安を覚える（大阪）」などさまざまな意見が寄せられた。
　それを受けて今村聡常任執行委員は、公益法人制度改革では一団体から三分の一以上の役員が入ってはいけないとの規定はあるが、委員長と会長の兼務を禁止している規定はないと説明したうえで、「おそらく専門の委員会で、役員や所在地など詳細について決めることになるだろう」と概説した。

若手会員の参加今後の医政活動に不可欠

　若い会員や勤務医の意見に耳を傾ける必要があるとの意見も相次いだ。
　『日本医師会はわが国の医療を守るすべての医師を代表する唯一の団体』と総括にあるが、実際には勤務医のかなりの部分が医師会離れを起こしている。勤務医の意見をいかに取り込むかも総括に盛り込んでほしい（徳島）」
　「前回の執行委員会では若い会員の声をもっと聞きたいと話していたが、そのことについては総括のなかで述べられていない。どのようにしていくのか具体的な方策を聞かせてほしい（大阪）」
　「インターネットを活用したり、パブリックコメントを求めるとか、あるいはアンケートを出すなどして広く意見を募っていくことが必要なのではないか（埼玉）」
　これに対し、内田常任執行委員は「若い会員の意見を聞く件に関しては、京都府医師会長の森洋一先生に医師の団結を目指す委員会の委員長をお願いしており、そのなかで具体的な方策を検討していただいている。大学病院関係や病院団体の先生とも協議の場を設けており、また日本医師会の病院部会や病院委員会などでも検討していただいている」と説明。そのうえで、とくに学生、研修医、勤務医といった方々の意見を充分反映していける会の運営を考えていると語った。
　議論は二時間に及び、最後に唐澤委員長が「多くの意見を寄せていただいたことに感謝する。本日の意見、提案を今後の日本医師連盟の活動の糧としていきたい」と挨拶し散会となった。