日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2008/8/25(Mon.) 第50号 1・234/4 INDEX
日本医師連盟
選挙対策委員会、規約改訂検討委員会の初会合開催
連盟組織強化への第一歩
 日本医師連盟は、7月28日(月)、第一回の選挙対策委員会と規約改訂検討委員会を開催した。両委員会の設置は5月20日の日本医師連盟執行委員会において承認されたもので、初会合にもかかわらず白熱した議論が交わされた。
日本医師連盟/選挙対策委員会、規約改訂検討委員会の初会合開催/連盟組織強化への第一歩(写真)

選挙対策委員会の開催

 全国八ブロック、および日本医師連盟から推薦された十四名の委員と日本医師連盟執行部が出席して開かれた。冒頭唐澤人日本医師連盟委員長は次のように挨拶した。
 「昨年の第二十一回参議院比例代表選挙で日本医師連盟は武見敬三候補を擁して闘ったが次点という残念な結果に終わった。その結果を踏まえ日本医師連盟執行部では、次期参議院選挙に向け得票数の大幅増を目指し百万票プロジェクトを開催してきた。当委員会では、参議院比例代表候補者の選考基準や具体的な選出方法、選挙戦略等について一定の方向性を見出していきたい。また、当委員会の決定を踏まえ、全国の医師連盟を通じて今後の組織強化と獲得票数の大幅増につなげたいと考えている(要旨)」
 同委員会委員長には、宮城県医師連盟委員長の伊東潤造氏が就任。副委員長には石川県医師連盟委員長の小森貴氏、徳島県医師連盟委員長の川島周氏、東京都医師政治連盟副委員長の清水美津子氏の三氏が就任した。各委員の挨拶に続いて伊東委員長の進行により議事に入り、参議院選挙の検証、百万票プロジェクト会議での討議内容等について意見交換を行った(委員一覧表参照)

日本医師連盟/選挙対策委員会、規約改訂検討委員会の初会合開催/連盟組織強化への第一歩(表)

第二十一回参議院選挙の結果を振り返る
 選挙結果を検証する一方で、「家族にも票を入れてもらえない選挙とは何なのか。家族、特に若い人に候補者をもっとアピールしていく必要がある」「家族に加え、病院の職員の考え方がまちまちで盛り上がらなかった点も再考すべきだ」「勤務医に対する呼びかけが拙かった。勤務医、女性医師、若手医師にさらなる理解を求めていく必要がある」といった問題点が提起された。
 さらに、「従業員の投票を促すためにも期日前投票を積極的に活用すべき」「候補者と直接会い自分たちの訴えを聞いてもらう。そこに医療機関の従事者等にも来ていただくという細かい対策をしなければいけない」「勤務医や女性医師の置かれている環境を改善するために一生懸命働きかけていることを、目に見える形で訴えていくことが大事」といった今後の対策が述べられた。

次期参議院選挙候補者の選考について議論
 来るべき次期参議院選挙に向けて候補者選考基準、方針等について議論された。各委員からは、「推薦候補を一日も早く決めるべき」との意見が続出したが、羽生田俊常任執行委員は「日本医師連盟の決定には正式な手続きを経なければならない。また、候補者選考においても全国で理解を得ることが必要」と説明し、各委員の先生が委員会をまとめることが重要と伝えた。
 委員からは、「わが県の医師連盟は、四年前の日本医師連盟推薦候補者であった西島英利議員に次期立候補を要請する決意をしている。ブロックでも意思統一はできているので、近く正式に機関決定をしたい」「我々も西島議員を次期候補者として公認しており、すでに西島議員とともに各地を回り国政報告をしていただいている。もはや立ち遅れは絶対に許されない。全国でもどんどん進めてほしい」との決意が表明された。
 その一方で、「推薦も大事だが、西島議員の後援会に加入し物心両面で支援することも必要だ」「選考基準を議論していると先に進まない。まず西島後援会に多く勧誘し、西島議員の活動をピーアールすべき」といった後援会を通しての支援活動も提案された。
 選挙戦術戦略、候補者選考等における多数の意見が出されたが、今後の委員会において具体的な提案ができるよう進めていきたい、との伊東委員長の発言があり、選挙対策委員会を閉会した。

規約改訂検討委員会の開催

 全国八ブロック、および日本医師連盟が推薦する十一人の委員と日本医師連盟執行部が出席して開催された。冒頭唐澤委員長は「本年十二月に予定されている公益法人制度改革に伴う日本医師会の円滑な公益法人移行には、表裏関係にある日本医師連盟の規約見直しは避けて通ることができない。当委員会においては、公益法人改革に伴う問題点をクリアーし、かつ日本医師連盟のイメージアップがはかられるよう一定の方向性を見出していただきたい(要旨)」と挨拶した。
 同委員会の委員長には、東京都医師政治連盟委員長の鈴木聰男氏が就任し、副委員長には宮城県医師連盟委員長の伊東潤造氏、愛知県医師連盟委員長の妹尾淑郎氏、大阪府医師政治連盟委員長の酒井國男氏の三氏が就任した。各委員の挨拶のあと、現行規約の問題点、日本医師連盟規約改訂案等について討議を行った(委員一覧表参照)

日本医師連盟/選挙対策委員会、規約改訂検討委員会の初会合開催/連盟組織強化への第一歩(表)

役員兼任について議論
 現在、規約改訂で最大の懸案となっているのが日本医師会の役員兼務の問題である。公益法人移行に際しては、日本医師会から選出される役員は日本医師連盟役員の三分の一以下にしなければならない。
 この件に関し、「日本医師会の政策等の方針にそって動くことを前提とするためにも、現行どおり日本医師連盟委員長には日本医師会会長があたることが望ましいのではないか」との意見が相次いだ。
 それに対し、羽生田常任執行委員は「団体トップの兼任について、公益法人に関連し法的な制限を受けるということはないが、対外的なニュアンスの問題と思う」と述べた。さらに、「もし、それが難しいのであれば、第二案としては、別途、日本医師会会長が連盟委員長に就任可能となるような方策を考えるべき」との次善の策も委員の先生方から提案された。
 当日の両委員会での事案等については、各委員が持ち帰り次回開催時に改めて検討する予定である。

日本医師連盟/選挙対策委員会、規約改訂検討委員会の初会合開催/連盟組織強化への第一歩(写真)

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