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2007/9/3(Mon.) 臨時増刊号 12・3・4/4 INDEX
─第21回参議院選挙解説─
自民党得票率の大幅低下
 今回の参議院選挙(比例代表)において、下表の通り、自民党は第十九回では得票総数 約二千百万票(得票率三八・五七%)で二十議席を獲得しているが、今回は第十九回と比べ約五百万票減(約一〇%得票率減)の千六百万票(得票率二八・〇八%)の十四議席と多くの議席を失った。その反面、民主党は、第十九回に比べ約三倍の得票総数二千三百万票余り(得票率三九・四八%)を得て、二十議席を確保した。

選挙制度の浸透不足

 今回の参議院選挙(比例代表)における得票数全体を見ると、第十九回選挙から導入された非拘束名簿式制度により、比例代表名簿登載者(候補者)個人の獲得得票数に応じて、当選の順位が決定されることになる。しかしながら、この制度が今回選挙を合わせ三回行われているにもかかわらず、全国の得票総数に対する個人票の割合が減っている〔第十九回 三五・七三% → 第二〇回 三〇・六四% → 第二十一回 二九・五〇% (下表参照)〕。その点については、非拘束名簿式そのものが、国民の間に浸透されていないと推測できる。政党別に見ると、民主党は第十九回では個人票の割合が最も多かったが、今回選挙においては浸透度が半分近くまで落ち込んでいるのがわかる。その反面、自民党は毎回選挙で制度の浸透度を上げていると言える。

第21回参議院選挙における比例代表得票数・得票率調(比較)(表)

※非拘束名簿式制度とは
 「非拘束名簿式」は、各政党が届け出る比例代表の名簿には予め順位は決めず、当選順位を決めるにあたっては、名簿登載者(候補者)個人の得票数の多い順に決めるという制度である。有権者は、名簿登載者(候補者)個人または政党名を選び、投票することが可能である。

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