日医連ニュース
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2012/6/12(Tue.) 第72号 1・2345/5 INDEX
日医連執行委員会開催
新委員長に横倉日医会長を選出
 日医連は、平成二十四年度最初の執行委員会を五月十五日に日医会館で開催した。日医連役員人事、平成二十四年度交付金等について審議を行い、新しい委員長には横倉義武日本医師会長を選出した。
挨拶する横倉義武日医連委員長

日医連委員長
横倉義武氏を選出

 昨年改訂された日医連規約第二十一条に基づき、前常任執行委員である今村聡氏の司会で開催。はじめに、日医連委員長の選出に当たり、同選出規程により委員長選出時の議事進行を行う仮議長の選出が行われ、「議長候補には都道府県医師連盟委員長のなかより委員長の在任期間が最も長い者とする」との選出要領に従い、石川育成岩手県医師連盟委員長が議長に選任された。
 日医連委員長の選出に際し、石川議長は委員長選出規程の手続きに従い、日医会長である横倉義武氏が推薦候補者であると報告し、満場一致で横倉日医会長が日医連委員長に選出された。

横倉委員長挨拶
医政活動に全力投球
次世代の育成にも尽力

 横倉委員長は、次のように就任の挨拶を行った。
 「日医連をとりまく環境は日々厳しさを増している。二十一年八月の政権交代以降、前執行部の副委員長として陳情活動に全力をあげて問題解決に取り組んできた。当面の課題に関しては、少しずつ解決をはかることができたと考えているが、昨今の政局、とりわけ参議院でのねじれ現象をみるにつけ、今後は与党に働きかけると同時に、野党にも政治活動を徹底して展開していくことが必要だと考えている。
 来年七月には参議院議員通常選挙が実施されるが、我々の代表をどうするかという喫緊の問題がある。同選挙比例代表候補者は、政党からの一括届け出しか認められていないため、その取り扱いを間違えると極めて深刻な事態になることも予想されることから、慎重なうえにも慎重な対応が求められる。まず、本日の執行委員会で役員を決めていただいたうえで早急に検討を開始し、今年の夏頃までには明確な方針を打ち出す必要があると考えている。本件についてはさまざまな意見があると思うが、しっかりした議論のもとで日医連が一致団結できるよう方向性を決めていきたい。
 昨年から医政活動活性化の一環として、全国の若手会員を対象にした「日医連医政活動研究会」を実施しているが、今後より充実・拡大したものにすべく企画、実施していく。会員数は年々漸減傾向にあるが、日医の医療政策を実現するためには、日医連の政治活動と選挙活動が不可欠であり、組織の存続のためにも我々に続く世代、その次の世代へとバトンタッチできる人材を育成することが肝要である。都道府県医師連盟においても、若い世代の政治への関心をかき立て、政治活動の必要性について喚起していただきたい。
 日医連は今後も時代の変化に対応しながら、国民が安心して医療を受けられる環境づくりを最大のテーマとし、そのために必要な日医の医療政策の実現に向けて全力で邁進していくのでよろしくお願いしたい(要旨)」

役員人事を承認
公益認定のための日医役員兼務問題を解消

 続いて、石川議長に替わって横倉委員長が議長席に着き、日医連役員人事と二十四年度交付金について審議が行われた。
 役員人事について横倉委員長は、「来年四月の日医の公益法人認定移行に伴い、日医役員のうち、日医連役員を兼務できるのは、日医役員の三分の一以下、すなわち十名以内に限定されるようになった。本日は、委員長のほかに副委員長三名、常任執行委員五名、会計責任者一名、同職務代行者一名、会計監督者三名の各役員と、日医連規約第十四条に規程されている参与五名の承認について審議を賜りたい。なお、常任執行委員については、五名以外に各ブロックから日医役員以外の会員を一名ずつ計八名選任いただくとともに、委員長推薦の形で若干名を指名させていただいて委嘱したいと考えている」と説明し、全会一致で承認された(「日医連役員・執行委員等一覧」は、八ブロックの常任執行委員等が選出された後に公表予定)。

二十四年度交付金
昨年同様四〇%を交付

 二十四年度交付金の審議に移り、日医連副委員長に就任した今村聡氏が、「日医連の繰越金は一年分の負担金に近い額にのぼっているが、昨今の政治情勢等に鑑み、昨年度と同じく負担金の四〇%交付で実施させていただきたい」と提案。
 執行委員からは、「繰越金の額が多少増えているので、会費が安くなる措置等はとれないものか」との質問が寄せられた。
 これに対して今村副委員長は、「現在の政治情勢は極めて不透明であり、国政選挙における支出等も考えられるため斟酌願いたい」と説明し、理解を求めた。審議の結果、満場一致で原案どおり可決された。
 審議終了後、横倉委員長が、「執行委員会で日医連の方向性についてしっかり議論をしながら、政治にいかに影響力を発揮できるかを検証していきたい」と閉会の挨拶を述べ散会した。

執行委員会

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