日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2004/9/2(Thu.) 号外 1・2/2 INDEX
健闘著しい九州地区
─ばらつきが目立つ選挙結果─
検討著しい九州地区─ばらつきが目立つ選挙結果─
国民皆保険制度崩壊の危機に立ち上がる
検討著しい九州地区─ばらつきが目立つ選挙結果─ ところで、今次選挙において西島候補がとった戦術は、全国をくまなく廻り、信念を熱く語るといったものであったが、聴衆が数多く入った場合であっても、あるいは少数しか入らなかった場合でも、それにかかわらず、自分の思いといったものを熱っぽく聴衆に語りかけた。
 まさに、毎日毎日が全力投球の日々であった。
 世界に例をみない日本の優れた国民皆保険制度が壊されようとしていること、さらには株式会社の病院経営や混合診療のように民間保険が治療法を左右し、金持ちしか充分な医療を受けられないアメリカ型の医療がいかに危険であるかを、西島候補は熱っぽく語りかけた。
 少しでも多くの人に話を聞いてもらうため、長年の友人であった落語界のスター・立川談志師匠に応援演説を頼んだこともあった。
 また、植松委員長の「日本人は、バブルで心を失い、今まさに保険制度をアメリカ型にしようという人たちにより、健康が失われようとしている。それを食い止める戦いのシンボルが西島候補だ」というメッセージも強力な援軍となった。
 高位当選は、そうした力が結集された結果のものであった。

伝統的業界団体弱体化の中での躍進
 今回の参議院選挙では、伝統的な業界団体・支援団体の弱体化が指摘された。
 多くの団体の代表候補者が前回よりも得票を減らしているのが特徴的である。
 その中で、西島候補は、前回の選挙の時より二万票以上得票数を増やした。
 これは、各都道府県医師連盟および各郡市区医師連盟が、国民皆保険制度崩壊の危機感をもち、何としてもこれを阻止しなければならないという思いから、必死にがんばった成果である。
 さらに、日本精神科病院協会政治連盟、日本病院会政治連盟、全日本病院政治連盟、日本医療法人連盟、日本母性保護医師連盟、日本眼科医連盟等の医療関連団体も強力な活動を展開した。

支援団体からも強力なバックアップ
 また、日本柔道整復師連盟、日本退職公務員連盟、日本臨床検査技師連盟、日本栄養士連盟、日本鍼灸師会政治連盟、全日本鍼灸マッサージ師政治連盟、日本医療事務振興協会、日本医療教育財団、全国病院理学療法連盟、東京都柔道接骨師政治連盟、全国老人保健施設連盟等、多くの支援団体からも、西島候補の掲げる政策に賛同し全面的な支援をいただいた。

健闘目立つ九州地区
 各都道府県別の得票数を前回の参議院選挙時と比較してみると、大幅に票数を伸ばした都道府県のトップ十位は、上位から、福岡・大阪・鹿児島・熊本・長崎・山口・栃木・宮崎・愛媛・佐賀県の順となっている。
 一方、都道府県によっては、逆に数千票も票数を減らしているところもあり、千票以上減らした都道府県が十県と、相当のばらつき現象がみられる(表1参照)。
 また、日本医師会のA(1)会員一人当たりの得票をみてみると、一人で五票以上を獲得したところは、北から岩手・栃木・石川・福井・山口・愛媛・福岡・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島・沖縄県の十三の県であった(表2参照)。
 西島候補のお膝元である九州は全体に得票率が高く、中でも断然目立つのは福岡県で、A(1)会員一人で十票近い票を集めている。
 また、西島候補が高校時代まで過ごした宮崎県も、一人当たり七票と大健闘した。
 その一方で、大都市圏を中心とした都市部においては、大票田にもかかわらず不満足な結果に終わった。
 こうした結果を踏まえ、日本医師連盟としては、所期の目的であった西島候補の当選を果たすことはできたものの、予定得票数とはかなりの隔たりがあり、今後に向けて反省・検討すべきいくつかの課題が残った選挙戦でもあった。
 いずれにしても、西島候補には、真の医療改革を目指して、国会の場において、さらなる活躍を期待したい。

表1.第20回参議院議員選挙 候補者の都道府県別得票数比較
県名 得票数 前回比増減
北海道 3,660 -3,400
青森県 3,323 -279
岩手県 4,386 1,462
宮城県 2,788 -1,842
秋田県 1,624 -277
山形県 1,794 -271
福島県 1,644 -1,078
茨城県 3,969 -634
栃木県 6,495 3,141
群馬県 4,924 -1,058
埼玉県 5,461 -2,398
千葉県 6,751 -471
東京都 12,476 -8,256
神奈川県 4,279 -2,831
新潟県 2,456 -858
富山県 2,766 -829
石川県 3,989 434
福井県 2,811 562
山梨県 1,151 -64
長野県 2,506 -891
岐阜県 3,318 -2,244
静岡県 3,393 -916
愛知県 6,686 -2,565
三重県 2,677 140
滋賀県 1,845 576
京都府 3,242 5
大阪府 14,197 6,067
兵庫県 8,893 1,037
奈良県 4,389 459
和歌山県 1,931 -352
鳥取県 2,038 -19
島根県 2,397 122
岡山県 5,442 428
広島県 7,556 614
山口県 8,514 3,477
徳島県 3,127 -1,147
香川県 2,495 -694
愛媛県 6,397 2,669
高知県 2,130 564
福岡県 36,661 14,734
佐賀県 4,557 2,189
長崎県 8,775 4,367
熊本県 8,694 4,477
大分県 4,166 971
宮崎県 5,746 2,817
鹿児島県 8,395 4,513
沖縄県 3,512 981
都道府県合計 250,426 23,384
※自民党内順位第5位
※比例区内順位第13位
表2.A(1)会員1人あたり得票数5票以上の都道府県
県名 A(1)会員数 会員1人当たり
得票数
福岡 3,872 9.47
宮崎 808 7.11
山口 1,199 7.10
鹿児島 1,221 6.88
長崎 1,280 6.86
佐賀 668 6.82
熊本 1,415 6.14
岩手 734 5.98
福井 479 5.87
愛媛 1,095 5.84
栃木 1,169 5.56
石川 752 5.30
沖縄 669 5.25

西島英利参議院議員ホームページもご覧ください。

http://www.nishijimahidetoshi.net

以上

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