日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2013/2/28(Thu.) 第76号 1234・5・5/5 INDEX
平成24年度
第二回「日医連医政活動研究会」
近畿・中部・関東甲信越ブロックで相次ぎ開催

一月二十七日 近畿ブロック開催(当番県 奈良県医師連盟)

近畿ブロック

 一月二十七日、第二回「日医連医政活動研究会」(近畿ブロック)が奈良市内で開催された。
 奈良県医師連盟が主体となり近畿ブロック各県の協力のもと運営され、各県の研究会メンバーと地区医師連盟役員等約二百名が参加した。
 当日は、友岡俊夫奈良県医師連盟常任執行委員が司会を務め、はじめに、塩見俊次奈良県医師連盟委員長の挨拶があった。塩見委員長は、「日本の素晴らしい医療制度を守っていくことは我々の責務であり、将来の医療制度を守るためにも、今医療に従事している我々が活動していかなければいけない。将来医療に従事する方々のためにも、私たちが頑張らなければならないと考えている。この研究会で学んだことを、地元へ戻って会員、一般の方へも伝えていく活動を行っていただきたい(要旨)」
 引き続き基調講演に移り、今村聡副委員長が、「日医の医療政策と医政活動について」と題して講演を行い、はじめに平成二十五年度税制改正に関する日医連の陳情活動とその結果について解説し、そののち最近の医療政策のなかでも特にチーム医療の推進に関連し、特定看護師問題や生活習慣病薬のOTC化についての問題点を説明した。また夏の参議院比例代表選挙における、日医連の対応と、組織を代表する候補者を推薦する意味について解説した。特に、参議院選挙における推薦候補者の擁立については、当選後、各議員との医療政策についての勉強会の開催や、党の政策会議等でさまざまな議員に、日医の考える医療政策を発言してもらえるよう働きかける等の役割を担ってもらえることからも必要であると説明した。
 基調講演ののち、塩見奈良県医連委員長が座長となり、和歌山県―横手英義先生、京都府―上田朋宏先生、大阪府―北村良夫先生、兵庫県―片山啓先生、滋賀県―衞藤信之先生、奈良県医師連盟―薄葉惠史先生が、「医師会が強い政治力をもつために」の課題について意見発表を行い、そののちフロアーとの意見交換を行った。主な意見・要望としては「インターネット、ソーシャルネットワーク、掲示板等の活用」、「地元の国会議員と医療政策に関する勉強会を開催して、議員に医療政策についての理解を深めてもらいたいが、資料を日医から提供してほしい」「医師で政治家を目指している人などに、医療に関する政策、知識を教育するようなシステムをつくれないか」「議員に対して、医療政策を説明する際に簡単にまとめた説明資料を作成してほしい」などが出され、各県の取り組み状況なども紹介され、活発な意見交換が行われた。
 研究会終了後、懇親会が行われ、羽生田たかし副委員長も参加し参加者らの間でさらなる意見が交わされ、有意義な会合となった。

二月三日 中部ブロック開催(当番県 富山県医師連盟)

中部ブロック

 二月三日、第二回「日医連医政活動研究会」(中部ブロック)が名古屋市内で開催された。当番県である富山県医師連盟が主体となり他の中部ブロック各県協力のもと、各県の研究会メンバーと地区医師連盟役員等約百八十名が参加した。
 研究会は、日医連医政活動研究会中部ブロック南里泰弘副幹事長の司会で進められ、今村聡日医連副委員長、古川俊治参議院議員(自民党)、櫻井充参議院議員(民主党)から講演があり、そののち意見交換が行われた。なお古川、櫻井両氏は医師の議員である。
 はじめに、岩城勝英富山県医師連盟委員長から、「医療をとりまく環境は厳しさを増しており、控除対象外消費税問題、TPP(環太平洋経済連携協定)、医師不足・偏在の問題など諸問題が山積している。医師会の使命は国民皆保険の堅持と、地域医療提供体制の充実であり、この問題に対して医師連盟会員は日医連や各県医連と連携をとり、解決していかなくてはいけない。本研究会の成果を今後の医政活動に生かしてもらいたい(要旨)」との挨拶があった。
 続いて、日医連医政活動研究会中部ブロック藤城敏高幹事長が挨拶に立ち、引き続いて、今村日医連副委員長が「日医の医療政策と医政活動について」と題して、『医療における消費税問題』、『調剤医療費の伸びと薬剤師の業務拡大について』、『医療とTPP』、『参議院選挙について』に関する講演を行った。そのなかで、とくに薬剤師の業務拡大問題については、今後の動向に充分注意していく必要があると警鐘をならした。
 古川俊治参議院議員(自民党)は「今後の日本の医療」と題して、『医療費と社会保障の財源問題』、『医師の偏在問題』、『医療安全・医師法二十一条問題』、『TPP問題』について講演を行った。
 最後に民主党政策調査会長である元財務副大臣の櫻井充前厚生労働副大臣が「これからの日本」と題して、『バブル経済崩壊から最近までの経済動向』、『安倍政権の金融・財政政策について』、『今後の社会保障に関する財源問題』を中心に講演を行った。
 研究会終了後、懇親会が行われ、古川、櫻井両議員をはじめ、昨年の衆議院総選挙で初当選を果たした、医師でもある今枝宗一郎衆議院議員(愛知十四区・自民党)も参加し、研究会メンバーとの間でさらなる議論がかわされ、有意義な研究会となった。

二月三日 関東甲信越ブロック開催(当番県 千葉県医師連盟・栃木県医師連盟)

関東甲信越ブロック

 去る、二月三日、関東甲信越ブロックにおける第二回「日医連医政活動研究会」が都内にて開催された。当番県である千葉県医師連盟と栃木県医師連盟が主体となり他県の協力のもと、各県の研究会メンバーと医師連盟役員・若手の医師連盟会員等多数が参加した。
 研究会は、栃木県の日医連医政活動研究会主幹事の長島徹先生の司会進行のもと進められ、代表挨拶として井上雄元千葉県医師連盟委員長、太田照男栃木県医師連盟委員長、石川広己日本医師連盟参与の三名から医政活動研究会の主旨や実績等について述べた。
 その後、内閣官房社会保障改革担当室長の中村秀一氏が、「社会保障と税の一体改革について」と題し講演を行った。
 講演ののち、質疑応答が行われ、参加者からの多数の意見に対して中村氏や医師連盟役員が丁寧に説明を行い、限られた時間にもかかわらず参加者全員の思いが伝わる活発な討論の場となった。
 研究会閉会後の懇親会においては、羽生田たかし日医連副委員長が出席し次のように述べた。
 「この医政活動研究会は、若手医師に日医の医療政策を勉強していただき、その実現のために、政治家への陳情活動の重要性を認識していただくための場である。
 医療政策を訴えるうえで、国会とのパイプを太くすることで意見を伝えやすい環境を整えていくことが重要である(要旨)」。
 太田栃木県医師連盟委員長の乾杯の音頭を皮切りに、各々の意見交換をするなど和気藹々とした時間をともに過ごした。

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