日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2011/6/25(Sat.) 第67号 123・4/4 INDEX
─梅村聡参議院議員基調講演─
「医療政策実現に向けた陳情活動の重要性」

講演をする梅村聡参議院議員
 『医療政策実現に向けた陳情活動の重要性』というタイトルをいただいたので、かなり実践的な話をしていくが、最終的に我々が目指していく医療というのは、国益・国民益・国家益なのではないかと思っている。
 よく、野党に対して陳情することに意味があるのかと言われるが、野党からもボールを投げておいて、何かあった時にそれを与党が実現する。そういうパターンもよくあるので、さまざまな立場の議員に対する"働きかけ"というのは重要なことである。大事なことは、まず、政策としてエントリーしなければ、交換条件にすらならないということである。
 たとえば、国会議員に陳情する場合、面会の時間のすべてを説明に費やさず、雑談のなか、最後に要点だけ発言するのが望ましい。議員には調査能力があるので、後は自分で勉強する。また、陳情のなかで、いつまでに何が必要なのか、どこの部署に働きかける必要があるのか、国会議員に対して明確に指示を出すこと、そして、それを実際にやらせ、国会や党の会議で発言するように促すことである。
 会食をして、「この問題は大事だね」といったことを確認するだけでは、政治家としての責任を果たすことにはならない。議員が公の場で発言するのを政治活動のなかで見届け、それを評価することが大事である。
 そして、行政との詰めを必ずやらせるようにする。行政との詰めをやらない陳情というのは、最終的に効力を発揮することはない。
 議員に対して、日医連の団体のみの利益を追及した発言をさせないように心がける必要がある。比例区選出の組織内議員が発言することは当然であるが、選挙区選出の議員がそれをしてしまうと、議員に色がついてしまい、その議員の価値が磨耗していくといったことが起こりうる。そうしないためにも、国民の利益を考えた陳情活動というものが必要である。

以上

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