日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2011/6/25(Sat.) 第67号 12・3・4/4 INDEX
第2回 日医連医政活動研究会
陳情活動の重要性を議論

 日医連は、六月十二日、日本医師会館において、第二回医政活動研究会を開催した。当日は、梅村聡参議院議員(大阪府選出)が基調講演を行ったのちに、少人数に分かれての分科会にて、医政活動に関する積極的な意見交換を行った。全国から集まった八十名の若手医師会員たちの間で医政活動の重要性について、より意識を高めあった。

国民の代弁者としての医政活動

講演に耳を傾ける医政活動研究会メンバー

 最初に、原中勝征委員長より、開催に当たって挨拶があった。
 「私たち医師というものは、国民の健康と命を守るということが最大の使命であり、医療団体の利益をむさぼることがあってはならない。したがって、我々は、どんな場合であっても、国民の味方になるという決意と、国民が幸せになるような制度を模索するために、国民に代わって陳情するということを基本にしている。経済状態や社会全体の構造の違い、あるいは今回のような大災害の時を含めて、日本の医療を守っていくために、我々医師が大きな礎となって行動しなければならない。日医連とは、そういったことを政治の側面からアプローチしていく団体だと思っている。
 そういう意味で、将来の日本医師会・医師連盟を担う先生方の、忌憚のないご意見を伺いながら、将来に向けた日医連について意見を交換できればと考えている」

実例を示し、陳情活動の重要性を解説

分科会の基本テーマについて説明する
横倉義武副委員長

 次に横倉義武副委員長より、分科会の基本テーマである「陳情活動の重要性と選挙活動等」についての説明があった。
 「何故、我々が政治活動を行わなければならないかというと、日本の医療制度は、医療保険制度や介護保険制度を見ても、すべては公的保険のなかにあるということである。公的な制度として運営されているということは、省令、政令という形で公的な制度上の縛りが色々あるということである。
 そのようななかで、わが国の法律がどのような成立過程で動いているのかという知識を持つことが重要である。
 我々は、国民の医療をよりよくするにはどういう政策提言が必要かという観点から、色々と陳情活動をしている。政府や国会議員に対して陳情活動をし、国民世論を喚起するための働きかけをすることで、一つの政策をつくっていくことに努力をしている。
 陳情活動を通して政策要望を反映することができた最近の事例をひとつ挙げると、平成二十三年度の税制改正が挙げられる。事業税の特例措置および四段階税制の存続ということで、要望を出していた。この二点については、当初、歯科だけが対象になっていたが、医科も経営が非常に厳しいということでお願いして、『歯科をはじめとする医療機関』という表現に変えてもらった。このような点からも色々な要望、陳情活動がいかに重要かということがわかる」と、実例を交えながら陳情活動の重要性について分かりやすく解説した。

今後の医政活動研究会について

 分科会において三つのグループに分けてディスカッションを行った。各グループが自由な議論を交わし、医療政策に関する問題意識を確認しあった(各分科会の詳細については次号掲載予定)。
 次回の開催については、地域における医政活動の重要性について再認識するために、全国のブロックごとに開催する。
 また、藤川謙二常任執行委員より、各ブロック内の若手の連盟会員を呼んで、顔と顔の分かるお付き合い、情報交換のできるコミュニティーができるように努めていく必要がある旨説明された。

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