日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2010/1/15(Fri.) 第58号 1・234/4 INDEX
第22回参議院議員通常選挙
『与党に軸足を』との声強まる
西島候補は"有為な医師"として推薦確認
 昨年十二月十五日(火曜日)、日本医師連盟は執行委員会を開催し、来る第二十二回参議院議員通常選挙において、現職の西島英利参議院議員を、予定どおり比例代表選挙における日本医師連盟推薦候補として支援していくことを確認した。

第22回参議院議員通常選挙/『与党に軸足を』との声強まる/西島候補は“有為な医師”として推薦確認(写真)

第22回参議院議員通常選挙/『与党に軸足を』との声強まる/西島候補は“有為な医師”として推薦確認(写真) 内田健夫常任執行委員の司会により開会。冒頭、唐澤人委員長は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇六以来、社会保障費が毎年削減され続け、それが今日の医療崩壊の引き金となったことは論をまたない。日本医師連盟は当時の政府に対し、医療を立て直すべく積極的な財源投入をはじめさまざまな改革案を具申してきた。そのさなかに衆議院議員総選挙が行われ、政権交代が起こったわけだが、民主党のマニフェストには年金、医療、介護の不安をなくし、誰もが安心して暮らせるようにするとあるので、今後の動向を注視していきたい。現在、日本医師会には勤務医も会員として約八万人加入しているが、勤務医が非常に疲弊しており、その声に耳を傾けて日本医師連盟の活動にしっかり反映させていく。日本医師連盟と日本医師会を明確に分離する作業を進めている最中であり、すべての会員がそれぞれの組織のもとで一致団結して行動できる体制を構築していくので、ご協力を賜りたい」と挨拶した。

西島英利参議院議員

 来賓の西島英利参議院議員は「現在、政府内では予算編成のなかで診療報酬をどのようにするかという議論が行われている。私自身、日本医師会常任理事在任中に三回診療報酬改定に関わったが、そのなかで指摘されてきたのは財源がないということだった。ご承知のとおり、平成十四年の診療報酬で初めてマイナス改定となり、また政管健保の被保険者負担が二割から三割に引き上げられたが、その理由は財源がないということだった。そうした経験と反省に立ち、財源をしっかり考えていかない限り、必要なコストに反映した診療報酬改定にはならないと考えている。私のこれまでの五年四カ月間の国会議員活動で一貫して主張してきたのは財源論であるが、年々社会保障費が増大する環境下で、景気に左右される税収では対応困難になってきており、残された任期のなかでもう一度財源に関する質問を国会のなかで展開していきたいと考えている。いずれにしても、先生方が必要なコストに充分反映できるような診療報酬のなかで安心して医療を提供でき、国民が低い自己負担で安心して医療を受けられる環境づくりに向けて、今後も全力で取り組んでいく」と決意を表明した。

西島議員は医療現場に精通

竹嶋康弘副委員長

 議事に移り、第二十二回参議院議員通常選挙について唐澤委員長は「平成二十一年一月二十日の執行委員会において、現職の西島議員を参議院比例代表選挙における日本医師連盟の推薦候補とすることが決議された。西島議員は我々と同じ医師として地域医療に全力で邁進し、過去には日本医師連盟役員としても活動してきたわけで、これほど医療現場に精通し見識が豊かで活力のある人物はどこを探しても見当たらない。年齢的にもまだ若く、さらなる活躍が期待されている。我々が安心して医療を提供することができ、国民が安心して医療を受けられる環境を整備していくためにも、決定事項を再度確認させていただきたい」と述べた。
 また、従来参議院選挙に際し臨時会費を徴収していたが、昨今の情勢、および現在の日本医師連盟の状況から鑑みて財政的にはその必要はないと考えられることから、今回は臨時会費の徴収は行わないこととしたい。
 続いて、竹嶋康弘副委員長が「西島議員の活動は日本医師連盟ニュース等を通じてそのつど広報してきたが、これまでの国会活動をまとめると各種委員会等において五十七回にわたり医療、介護に関する意見、質問を行っている。この間、日本医師連盟においても西島議員を仲立ちにして与党に資料提出や説明を行い、理解を求めてきた経緯がある。一方、新政権には、日本医師連盟の考えを理解してもらうよう鋭意努めているところである。そうしたなかで、政権が替わったから推薦候補を再考するというのでは国民の目にどのように映るか。日本医師連盟の政策を実現させるには、医政が必須なことは今さら言うまでもない。若い先生方のなかには日本医師連盟と距離を置こうとする方もいる。そうした方々に一緒にやろうというメッセージをぜひ送らなければいけない。そのためにも、西島議員には今後も国会で大いに活躍していただくことが必要である」と説明した。
 本件に関連して、内田常任執行委員が、「今後、政権与党を含めて他の政党、あるいは候補者から日本医師連盟に対して推薦依頼があった場合は、選考基準に従って執行委員会で推薦の可否について検討することになる」と説明。そのうえで、今後は規約改訂検討委員会等のなかで、日本医師連盟規約改訂、さらには推薦候補者の選考基準についても再検討していくと述べた。また、公益法人制度改革に伴う日本医師会と日本医師連盟の分離に関連して、現在日本医師会館三階にある日本医師連盟に併設されている西島英利後援会と武見敬三後援会の事務所の外部移設に向け、現在新たな事務所の選定を行っている最中であること、それと並行し、日本医師会館とその敷地内にあるポスター、看板等の撤去について合意していることを報告した。

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