日医連ニュース
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2009/8/25(Tue.) 第56号 12・3・4/4 INDEX
西島英利参議院議員の主な活動
 第二十二回参議院議員選挙において、日本医師連盟は比例代表候補として西島英利参議院議員を推薦決定しておりますが、西島議員の特筆すべき国会活動につきまして、前回の日医連ニュース掲載「西島英利参議院議員の主な活動」に続き、今回も主な活動を紹介いたします。

西島英利参議院議員の主な活動(写真)「6月29日 参議院決算委員会」

 6月29日の参議院決算委員会において、平成19年度決算の締めくくり総括質疑が行われた。冒頭、23日に閣議決定された基本方針2009(骨太の方針)における社会保障費の扱いについて与謝野担当大臣に確認した。
 与謝野大臣は、「社会保障費の自然増については、そのまま認めることとする。一方では、無理のない範囲で節約に努めることは、国民に対する責任である。しかしながら、数字をもって節約の目標を示すことはしない。なお、節約できた分は当然のこととして社会保障の分野に充てる」と発言し、社会保障費の自然増に対する2200億円の抑制方針の撤廃、小泉路線からの路線変更が公式の場で確認された。

「7月13日 臓器移植改正法成立」

 7月13日、臓器移植の改正法が成立した。衆議院ではA案が予想以上にスムーズに可決された。その後、参議院に送付されたが、A案を推進するグループと、それに反対する宗教団体のロビー活動が激しくなり、A案そのものが可決することが困難な状況にあった。宗教団体の支援を受けている自民党国会議員が大変悩んでおり、このままではA案が否決されこどもへの臓器移植ができなくなる可能性が非常に高かった。
 WHOの海外における臓器移植の自粛決議が近い将来予想される今、こどもの臓器移植を可能にする道だけは何としてもつくらなければならないという西島議員の強い思いがあった。西島議員は、A案へただちに賛成することを逡巡している議員のために受け皿をつくっておく必要があると考え、修正案を考えた。
 日本医師会は、厚生労働委員会での参考人意見陳述で臓器移植に限り脳死を人の死という現行に戻すべきとの意見を大事にしたうえで、A案の骨格だけは通したい思いでの修正案の提出であった。
 結果は、修正案は否決され、改正案原案(A案)が過半数の票を獲得し成立した。A案の修正案に賛成し、その後のA案にも賛成した国会議員が55名いた。本会議終了後に、「修正案が先に採決され、否決されたので、A案に賛成する決心がついた。苦しい状況であったが、宗教団体にも説明ができる」と、西島議員に話した議員がいた。
 仮に、修正案の提案がなく、ただちにA案の採決が行われたとしたら、宗教団体との関係上A案に賛成することを躊躇された議員が多数いたと思われる。言うまでもなく、修正案が否決されたのち、西島議員はA案に賛成票を投じた。
 臓器提供者、その家族・遺族、臓器提供者になりうる可能性をもつ瀕死の状況にある方、その家族の方の心情を大切にし、十分なケアー、支援をしなければならないということが修正案の提案理由であった。

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