日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2009/6/25(Thu.) 第55号 1234・5/5 INDEX
都道府県 医師連盟だより

 日本医師連盟による中央での医政活動はもとより、各都道府県において地元選出の国会議員や県・市会議員などへの働きかけなど地域に密着した活動が重要であるとの認識にたち、各地における活動やご意見を紹介いたします。今回は岐阜県医師連盟にお願いいたしました。

岐阜県医師連盟の活動について

岐阜県医師連盟委員長
小林  博

都道府県 医師連盟だより一.はじめに

 岐阜県医師連盟は、新制岐阜県医師会の発足に続き、昭和二十四年一月四日に設立された。
 平成二十年四月一日、岐阜県医師会長の改選に伴い、私、小林博が委員長として就任した。新執行部は、委員長、副委員長、常任執行委員および執行委員の総勢百四十四名から構成され、その活動方針として「医政活動への積極的発言・行動」を掲げ、日本医師連盟の目指す医療政策の実現のために、郡市医師連盟との情報提供、意見交換および綿密な連携をはかり、本連盟の総力を挙げて取り組んでいる。
 今般、衆議院解散総選挙も間近に迫り、選挙区ごとでの活動が中心になってきている。その活動の重要性を再認識するため、選挙区選出の国会議員への働きかけなど、「医政なくして、医療なし」といわれるように、「医政活動によって、医療現場の主張や要望が初めて政治の場に届けられる」という方針で郡市医師連盟に対し、強力な働きかけをしている。
 また、来年には参議院議員通常選挙も控えており、西島英利議員の全国における医療政策の訴え等の活動も活発になってきた。本連盟では、岐阜県医師会の行事だけでなく、郡市医師会の行事にも積極的に西島英利議員の招聘を呼びかけている。五〜六月だけでも、すでに六カ所の会合において、会員の一人ひとりに直接お話をしていただいた。こうした地道な活動を続けることが、医療政策等の問題が政治の場で決着されるなど、会員の意識向上に役立っていると考えている。

二.平成二十年度の活動報告

(1)第二十二回参議院議員通常選挙における西島英利氏の推薦を決定
 十一月四日に開催された第二回岐阜県医師連盟常任執行委員会において、次期参議院議員通常選挙の候補者として、西島英利氏の推薦を全会一致で決定した。中部地区の各県においても西島氏の推薦を決定し、中部医連の総意として日医連に推薦状を送付した。
(2)第四十五回衆議院総選挙小選挙区候補者の推薦決定について
 日医連の方針でもある、「政権与党を支持する」ことから、十一月四日に開催された第二回岐阜県医師連盟常任執行委員会において、郡市医師連盟の意向を考慮し、小選挙区の候補者を、一区(野田聖子氏)、二区(棚橋泰文氏)、三区(武藤容治氏)、四区(金子一義氏)、五区(古屋圭司氏)と推薦決定をした。
(3)岐阜県知事選挙における候補者の推薦について
 第十七回岐阜県知事選挙について、四月三十日に開催された第一回岐阜県医師連盟常任執行委員会において、現職の古田肇氏の推薦を決定した。すべての郡市医師連盟でも推薦が決定され、推薦状を交付した。
(4)各首長選挙における候補者の推薦について
 平成二十年度は、郡市医師連盟から、岐阜市長選挙および各務原市長選挙の候補者の推薦依頼があり、岐阜県医師連盟常任執行幹事会において、おのおのの推薦を決定した。
 このように、郡市医師連盟から、首長選挙等の推薦要請や協力要請がある場合、候補者の推薦を決定し、首長との意見交換や情報提供の場を設けるなど、足並みを揃えて活動している。
(5)常任執行幹事会
 毎週木曜日に、岐阜県医師連盟常任執行幹事会を開催し、日常的業務の執行を協議している。平成二十年度は、実に四十七回開催した。
(6)郡市医師連盟との共催活動
 選挙区ごとの衆議院議員や県選出の参議院議員等との意見交換を、地元郡市医師連盟と連携し県内各地で開催した。国会議員との話し合いの場を提供し、医療を取り巻くさまざまな問題や現状を話し合い、我々、医師会員の要望を国政に反映するよう活動してきた。
(7)岐阜県医師連盟と郡市医師連盟の意見交換会
 岐阜県医師連盟執行部と郡市医師連盟執行部の連携強化のため、執行部が手分けして地域を訪問し、意見交換会を開催した。
 意見交換会では、中央からの情報提供に終始せず、地域の現状を丹念に聞き取るなど、綿密な連携をはかっている。とくに、山間部が多いという岐阜県特有の医療問題を抱えた地域を中心に積極的に活動してきた。
(8)岐阜県医師連盟医療政策会議の設置
 平成二十年五月八日に、岐阜県医師連盟では、下記のような趣旨から、「岐阜県医師連盟医療政策会議」を立ちあげ、医師や医療機関の意見集約や情報交換などの会議を開催してきた。今年度は、さらに活動の輪を広めるとともに活発な活動をしていきたいと考えている。
平成20年8月31日
岐阜地区女医会夏期研修会
(9)岐阜地区女医会夏期研修会
 平成二十年八月三十一日、岐阜都ホテルにおいて、本連盟と岐阜地区女医会との共催で西島英利議員を招聘し、岐阜地区女医会夏期研修会を開催した。この研修会には、女医会の先生はもちろん、大学生や研修医も多数参加し、大変有意義な研修会となった。岐阜地区女医会の会長は、日本医師連盟選挙対策委員会委員としてご活躍の宮千惠先生であり、政治の重要性を女性医師らへ訴えることも、重要な課題であると、精力的に活動されており、成果が期待される。

三.西島英利参議院議員の全国訪問に伴う岐阜県内の活動報告

 前節で述べたように、日本医師連盟で企画されている、西島議員の全国訪問活動について、岐阜県医師連盟では、すでに六カ所の会合において、西島議員を招聘し、次のように国政報告会、意見交換会などを開催している。

一、平成二十一年五月十日
(1)岐阜県医師連盟各務原市支部「参議院議員西島英利先生と語る会」
 五月十日、特別養護老人ホーム飛鳥美谷苑において、「参議院議員西島英利先生と語る会」を開催した。各務原市支部の主催で会員だけでなく、施設で働く従業員や入居者も参加し、西島議員の講演に続き、現場での生の声を聞いていただいた。
 講演会終了後は、西島議員を囲み懇談会も開かれたが、意見が飛び交い、活発かつ、充実した意見交換会となった。

平成21年5月10日
岐阜県医師連盟国政報告会

(2)岐阜県医師連盟国政報告会
 岐阜県医師会館において、「レセプトオンライン化研修会」があり西島議員の国政報告会を同時に開催した。「社会保障の課題」と題し、多岐にわたる医療の諸問題等を内容とした講演で、出席者は、百名を超え盛大に開催された。
(3)岐阜県医師連盟山県支部講演会
 岐阜グランドホテルにおいて、「山県医師会総会」が開催された。山県医師会総会の後、岐阜県医師連盟山県支部主催の講演会を開催した。

二、平成二十一年五月三十一日
(1)岐阜市医師連盟「西島英利参議院議員を囲む懇談会」
 岐阜市医師連盟の執行部との懇談会を開催し、ミニ講演会の後、フリートーキング形式の意見交換会を実施した。

平成21年5月31日
もとす支部講演会

(2)岐阜県医師連盟もとす支部講演会
 岐阜ふれあい会館において、「もとす医師会総会」が開催された。もとす医師会総会の後、岐阜県医師連盟もとす支部主催の講演会を開催した。

三、平成二十一年六月十九日
(1)岐阜県医師連盟郡上市支部講演会

 郡上市内において、「郡上市医師会総会」が開催された。郡上市医師会総会の後、岐阜県医師連盟郡上市支部主催の講演会を開催した。

岐阜県医師連盟医療政策会議の趣旨

 我が国は、世界の先進諸国と比較しても、決して高くない医療費水準で、最も公平かつ平等な医療制度を維持してきた。しかし、ここ数年、政府は財政優先の医療費削減政策を断行し、その結果、極限状態での医療提供が強いられ、地域医療の崩壊ともいうべき危機的状況を招いている。
 最近においては、特定健診・保健指導制度、後期高齢者医療保険制度、医療法人制度等において政府、官僚による現場を無視した拙速な改革を断行した結果、国民生活に大混乱を引き起こしている。
 これらは、すべて政治の場で決められてしまうということを直視しなければならない。「医政なくして医療なし」と叫ばれ続けて久しいが、今こそ、国民の生命・健康を預かる者として、声を大にして国民の医療を守るための主張を展開し、政治の場に反映させなければならない。
 このためには、すべての医師の意見を集約し、現場に根差した医療政策を企画し、行動することが必要であり、その中核組織として「医療政策会議」を設置するものである。

以上

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