日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2008/4/25(Fri.) 第48号 1・2・3/3 INDEX
医療制度確立のために医政活動の重要性を訴える!
日本医師連盟常任執行委員 羽生田 俊

医療制度確立のために医政活動の重要性を訴える!/日本医師連盟常任執行委員 羽生田 俊(写真) 現在、日本の医療は崩壊し衰退の兆しを見せ始めています。このことは、急速な高齢社会の進行にもかかわらず、政府が財政優先政策による社会保障費削減を強行し続けていることに起因しています。全国の医療機関は疲弊し、人的にも、機能的にも極限状態での医療提供が強いられているのが現状であり、日本医師連盟として国民が安全で安心な医療を受けられる充実した医療提供体制の確保のため、社会保障費の削減阻止のために政治力を発揮していかなければなりません。
  政治は、国会の場で国会議員によって、すべてが決定されます。政策実現のためには、今の政府に対し、いかに政治力を発揮できるかが重要であり、組織の力がどれだけ大きなものであるかを示すことが大切です。単に人を集めただけの組織ではなく、統一された力強い意見を持った組織がまさに政治力を発揮するのです。そのような大きな組織に対して、政府は蔑ろにするはずがありません。
  しかしながら、今の日本医師連盟においては、まだまだ充分な力を発揮できていません。政治力を発揮するためには、国民が求める医療制度改革を実現しなければならないという信念を持ち、一人でも多くの医師連盟加入者を獲得し、従来にも増した医政活動・選挙活動を行うことが必要不可欠なのです。
  選挙においては、得票数をいかに多く獲得するかが最も重要な点であります。組織内候補の得票数については、過去の参議院選挙において、百万票以上を獲得していた時期もありました。しかしながら、最近の日医連推薦候補者の得票数が減少していますが、百万票の獲得を目指した全国の組織としての取り組みが必要ではないかと感じております。
  現状、日本医師連盟会員数は約七万人でありますが、算術的には会員一人あたり十五人程度の支持者を集めれば、百万票の達成ができる計算となります。会員の一人ひとりが真に国民が求める医療制度の充実を実現しなければならないという気概を持ち、従来にも増した選挙活動・政治活動を行うことが必要です。
  具体的な方策については、都道府県医師連盟あるいは郡市区医師連盟と相談をしていきたいと考えていますが、医政問題に対する日本医師連盟方針の確立・徹底、広報活動の充実、地域における政治活動の拡大等、検討しなければならない課題は山積しています。
  昨年の八月には、ブロック代表の若手医師による医療政策研修会幹事会を開催し、医療制度についての意見はもちろん、今後の医政活動への積極的な考えをいただいたことは非常に有意義であり、今後の医政活動への弾みとなりました。現在では、全国の若手医師の先生方からも医政活動・医療政策等のさまざまな意見をいただいていますが、今後はより多くの先生方からのご意見等をお聞きし、具体性をもった医政活動や選挙活動等へ結びつけていきたいと考えております。また、できるだけ早い時期に、日医連内に選挙対策委員会を立ち上げ、具体的な実効ある選挙活動が展開できる体制を整えたいと考えております。
  日本医師連盟は、医政活動を通じて、日本医師会の掲げる理念・政策を政府与党に対して強く訴え、安全で安心な医療の提供ができるよう常に努力していかなければなりません。ぜひ、日本医師連盟の医政活動について、先生方のご理解とご協力を賜りますことを切にお願い申し上げます。

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