日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2007/10/25(Thu.) 第45号 1・2/2 INDEX
日本医師連盟執行委員会開催
新たな日本医師連盟の構築に向け協議
 十月十六日、日本医師連盟は執行委員会を開催し、役員人事、第二十一回参議院議員選挙結果、平成十九年度交付金、日本医師連盟の組織のあり方などについて協議を行った。日本医師連盟については、今後も日本医師会との関係を維持し、より強固な政治団体として再構築していくことを確認した。
日本医師連盟執行委員会開催/新たな日本医師連盟の構築に向け協議(写真)

 羽生田俊常任執行委員の司会で開会。冒頭、唐澤ヨシ人委員長は次のように挨拶した。
 「第二十一回参議院議員通常選挙では、比例代表候補として武見敬三先生を擁して闘ったが、十八万六千票を得ながら次点に泣く結果となった。全国の先生方の応援に感謝申し上げるとともに、我々の力が至らなかったことを心からお詫び申し上げる。
 顧みると、政治の大きな転機のなかで国民の不満が噴出し、とりわけ社会保障制度をないがしろにしたことに対する不安、地域格差などが自由民主党を直撃、その波に武見先生も呑み込まれてしまった。選挙区においても同様である。今後は政局に関わらず、我々が推薦する候補を堂々と当選させられるよう前向きに取り組んでいく。特に、若い先生方に医政活動が医療を守る大きな力となることを理解してもらうよう努めていく必要があると考えている(要旨)」。
 続いて、来賓の西島英利参議院議員と武見敬三前参議院議員が挨拶した。

医療事故紛争処理のあり方検討会が再スタート

日本医師連盟執行委員会開催/新たな日本医師連盟の構築に向け協議(写真)○西島英利参議院議員挨拶
 「参議院選挙は残念な結果に終わったが、これまでに武見先生が培ってきたノウハウと人脈は有効に活用したい。医療事故紛争処理のあり方検討会が再スタートするが、医師法二十一条と切り離した内容になると思う。来年の通常国会には法案を提出し、安心して医療ができる環境をつくりたい。十二月には、診療報酬の改定幅が決まるが、医療機関が疲弊している現状は全国会議員が理解しており、予算委員会でも与野党の議員がこの問題について質問している。日本医師連盟と連携をはかり、国会でしっかりとした活動をしていく」。

さらなる医療政策研究に意欲

日本医師連盟執行委員会開催/新たな日本医師連盟の構築に向け協議(写真)○武見敬三前参議院議員挨拶
 「先の参議院選挙では、温かいご支援をいただき心から御礼申し上げるとともに、議席を守れなかったことをお詫び申し上げる。今回、ハーバード大学で医療制度の比較研究の研究室を与えられることになったので、国際的な視点も含めて医療に関わる政策を勉強し直し、将来再び役に立てるようになったときに大きく開花させられるよう努めていく。引き続き、ご支援、ご指導をお願いしたい」。

粛々と議事進行役員人事を承認

 役員人事について、唐澤委員長が「会計責任者職務代行者の大輪次郎先生が逝去されたことと都道府県医師連盟の役員異動に伴うものであり、会計責任者職務代行者には愛知県医師連盟の森澄先生に委嘱を依頼し、規約第十五条により六月十九日の常任執行委員会で承認を得た」と経過を説明、協議の結果満場一致で承認された。
 続いて、羽生田常任執行委員が第二十一回参議院議員通常選挙結果(比例代表)および(選挙区)における日本医師連盟推薦候補者の当落状況を解説。また、参議院会派構成について、自由民主党参議員議席の大幅減という選挙結果に伴う与党過半数割れを説明した(下記表参照)。

日本医師連盟執行委員会開催/新たな日本医師連盟の構築に向け協議(写真)

平成十九年度交付金は前回と同水準に決定

 平成十九年度交付金について、宝住与一副委員長から昨年度と同水準の四〇%としたいとの概要説明があり、原案どおり承認された。

医政活動の充実に向け今こそ日医連の体制強化を

 次に、日本医師連盟の組織について、羽生田常任執行委員は「現在、全国八ブロックの代表でメーリングリストをつくり議論している。今後は県、郡市にも拡大し日本医師連盟に関する情報を速やかに流していきたい。都道府県医師連盟には、名簿づくりを依頼しているが、ぜひ協力をお願いしたい」と要請。併せて、平成二十年十二月の公益法人制度改革三法施行に伴い、日本医師会の公益法人格取得には、日本医師会が所有する建物に同居することや、日本医師会との役員重複などの問題点をあげ、早急に規約を整備する必要のあることを指摘した。
 そうした情勢を踏まえたうえで、唐澤委員長は「日本医師会と日本医師連盟とが表裏一体であることに変わりはない。むしろ二つの組織が力を発揮することで、より強力な影響力を行使できるようになるだろう」と補足。
 出席者からも、「前向きで未来志向の取り組みに全面的に賛成する」「新しい組織をつくり、医療界全体で候補者を擁立してはどうか」「ピンチをチャンスに変える大胆な発想を期待する」といった賛同が相次いだ。最後に、唐澤委員長が全会員の力を結集して新しい時代を築いていきたいと述べ、散会となった。

日本医師連盟執行委員会開催/新たな日本医師連盟の構築に向け協議(写真)

Copyright © 2002 日本医師連盟 All rights reserved.