日医連ニュース
日本医師連盟ニュース
2005/6/25(Sat.) 第33号 12・3・45/5 INDEX
質疑応答(要旨抜粋)
―3月16日開催以降分掲載―
4.20 福島県 4.14 長野県
4.27 鹿児島県 4.21 大阪府
5.11 新潟県 4.28 和歌山県
5.12 富山県 5.12 徳島県
5.18 大分県 5.18 山口県
5.19 香川県 5.19 石川県
  1. 軽減税率を指向すると何が変わるのか(岩手県)。
    *現行の非課税方式から軽減税率法式に改定することは、課税方式への転換であり、一面医療の公共性が否定されることにもなりかねない。今後とも、事業税の非課税方式を指向したいと考えるが、各都道府県の意見を聞き、方向性を定めていきたい。
  2. 医療型病床と介護型病床で、介護型はホテルコストの対象になるが、医療型にも波及するのでは(山形県)。
    *少なくとも、医療型病床に波及しないよう、医療政策全般を注視して参りたい。
  3. 中医協問題が議論されている中で、大規模病院の代表を医師枠に入れなかった点は、日医としても反省すべきなのでは(山形県・徳島県・福井県)。
    *現在も四病院団体との連絡会を定期的に実施しており、現状も病院代表が委員として入っている。今後も、医師会枠の中で、病院代表らとも相談しながら決めていきたい。
  4. 医療供給体制が崩れようとしているが(特に小児科救急体制)、近年地域によって医療の偏在化が進んでいる。この点、日医としていかに考えるか(栃木県)。
    *現在、実際に医師が全国的に不足しているのか、あるいは地域によって医師が不足しているのか、さらには、診療科目による医師の過不足状況等の調査を行っている。日医として、プロジェクトを編成し、日医総研も活用しながら実態の解明に努めたい。
  5. 西島選挙で二十五万票しかとれない状況下で、この反省を踏まえた対応策を立てることが必要なのでは。日医連は選挙戦術をきっちり立てるべきなのでは(長野県・香川県)。
    *選挙は理屈ではなく、行動あるのみ。各地区医師連盟に所属する医師が、懸命な運動をしなければならないが、現状は行動に結びついていない。今後、自分の診療時間を犠牲にしてでも、選挙・医政活動に身を投じるように努力していただきたい。
  6. 医師会の組織率は、勤務医の加入が少ないこともあって低い状態。また、医師連盟への加入率も低い状態であるが、これは、会員の非自由民主党指向が強いこと等が影響しているのではないか。一方、現状は政治優先の時代であり、このギャップを日医連としてはいかに考えるか(長野県)。
    *医師会への加入に関しては、自賠責加入等のメリットから、県によっては進んでいるところもある。医師連盟への加入に関しては、都道府県によりさまざまであり、今後検討して参りたい。
  7. 東北地方の医療の現状は危機的である。特に、医師不足は深刻で、政策的な配慮を国に求めていってもらいたい。また、混合診療問題では、いまだ大病院では混合診療賛成という声が強いが、この点はいかに(福島県)。
    *混合診療の問題は、今後とも問題点の認識をしてもらうべく努力したい。また、医師不足の問題については、毎年七千人もの医師が誕生している現状からは、直ちに医学部定員枠の拡大に賛成することはできない。日医としても、現在医師数の現状把握について、日医総研で実態調査を行っているところである。
  8. 産婦人科医は中小の診療所が多く、費用的に准看護師に頼る面が強い。また産婦人科医は、訴訟を提起されることも多く、これの対策費も大きな問題となっている。この点はいかに(大阪府)。
    *現状法律面からは、准看護師の「内診」はできないことになっているが、日本の産婦人科医において、この准看護師の役割には極めて大きいものがあり、このままでは産婦人科医は成り立たなくなってしまうので、今後厚生労働省に強く働きかけていきたい。
  9. 反医師会の小泉自由民主党をまだ応援しなければならないのか(奈良県・鹿児島県・香川県)。
    *少なくとも、政権与党を応援しなければ、政策の実現にはつながらない。与党には理解ある政治家も多く、ぜひこの点をご理解いただきたい。
  10. 地元の議員に対して、医政問題を説明しようと思ってもなかなかうまくできないので、中央で説明したほうが効率的なのではないか(鹿児島県)。
    *この懇談会は、皆さんに現状の医政活動面の課題を共有化していただき、それを、地元の議員に陳情していただくというのが開催趣旨のひとつである。また、議員は、地元からのプレッシャーに最も弱いので、地元の皆さんから陳情を行うことが不可欠。
  11. この懇談会のやり方は、従来の一堂に会した方式よりもはるかに効果的と考える。役員のわれわれは、この懇談会でのことを、若手の一般会員にもきっちり伝えなければと思っている。今後もこの種の企画をぜひお願いしたい(鹿児島県)。
    *評価していただき大変感謝申し上げる。いずれにしても、日本の各種団体の中で、三百選挙区ごとにこのような懇談会を開催しているところは存在しないと思う。

Copyright © 2002 日本医師連盟 All rights reserved.